今も響き渡る漢江のこだま…"死者が生者救うとき"
小説『少年が来る』は、5・18光州民主化運動当時、戒厳軍に命を奪われた中学生のドンホをはじめとする犠牲者たちの物語を描いた長編小説です。
『少年が来る』は、彼の転換点でした。80年光州を正面から扱った小説を書こうと、膨大な資料調査に乗り出した彼が、日記を書き換えるたびに一番最初のページに書いていた質問がありました。「現在が過去を助けることができるか?生者が死者を救うことができるか?」
彼が資料を読むほど、この質問は不可能なもののように思われました。光州を深く知るほど、人間性への信頼が揺らぐ中、戒厳軍の犠牲となった夜学教師、パク・ヨンジュンの日記に書かれていた「神様、なぜ私に良心があるからこんなに私を刺して苦しめるのですか?私は生きたいです」という文章を発見し、小説をどちらの方向に進めるべきか、稲妻のように悟ったと言いました。そして、二つの質問を逆転させます。
「過去が現在を助けることができるか?死者が生者を救うことができるか?」
『少年が来る』を執筆する間、彼は実際に過去が現在を助けており、死者たちが生者を救っていると感じた瞬間があったと言いました。
(https://www.nocutnews.co.kr/news/6264806, CBS ノカットニュース キム・ミンス記者, 2024.12.20)
ハンガン作家は『少年が来る』という小説の中で、死者が生者を救うことができるのかという問いを投げかけました。大韓民国現代史において、光州民主化運動(1980)で多くの人が血を流し、またパク・ジョンチョル、イ・ハンヨルという若者たちが流した貴重な血(1987)は、今日の韓国の自由民主主義確立の礎となりました。
そして今の韓国の人々は、彼らが流した貴重な血の代償として自由を享受していると言えるでしょう。
十字架上のイエスの死と復活は、キリスト教の中心教義です。ローマ時代の属国イスラエルで生まれたイエスは、30代前半の青年になると、神の子として公生涯の働きをし、ユダヤ教指導者とその信奉者たちによって、呪いの刑具である十字架で血を流されました。
彼は亡くなりましたが、その弟子たちを通して、イエスは神の子としてこの世の闇に光をもたらすために来たということを伝えています。そのため、彼を信じ、彼を通して神が働かれたことを信じる者は、永遠の命を得ることができるのです。
この世には様々な宗教があり、それぞれに真理の言葉や法がありますが、イエスの福音は、この世に人の子として生まれ、生老病死を経験し、結局は無駄な人生を送って逝く人々に、永遠の命を抱くことができる希望を与えました。
「ハンガン作家は、キリスト教徒ではないかもしれませんが、すでにキリスト教の中心教義を理解していたのかもしれません。
2024.12.24 チャムギル
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